絵本『クジラがしんだら』——命の循環をやさしく描く物語

「生き物が死んだら、どうなるの?」

子どもからの素朴で、でも答えるのが難しいこの問い。

この問いに対して、ありのままのを姿を、美しい挿絵とともに寄り添ってくれる絵本が『クジラがしんだら』です。


この絵本は、大きなクジラが海で死んでしまうところから始まります。


その体は、やがて海の底へ沈んでいきます。


そして、長い時間をかけて、クジラの骨の髄までサメや微生物に食べ尽くされていきます。

まわりには新しい命が芽生え、命の循環が続いていきます。


印象的なのは、死を決して悲劇として描かず、ただそこにある事実として伝えている点です。


クジラの死は新しい命の始まり。


子どもにとっても、死は「悲しいこと」「怖いこと」だけではなく、「つながっていくもの」として新たな視点を得られるかもしれません。


育児の合間に、ゆっくりと子どもと一緒に読んでみてほしい一冊です。

『キノベス!キッズ2025』で第1位、『第16回ようちえん絵本大賞』で大賞受賞をしました。

人気が高いのも納得の美しい一冊です。


図鑑や博物画の要素もあり、海の生き物が好きな子やパパも楽しめるかと思います。

(ゆっこ)

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